集中というのは目の前のことに集中することが集中だと思っていたが本当は違ったんだ。
自分自身が下に居る。
自分の身体の上、頭の上に自分がいるんだ。
自分自身の感覚が上にいるんだ。
いつもの場所とは違うところにいるんだ。
斜め後ろから自分を操っているんだ。
自分の中に入ることが集中じゃない。
ホワホワしている訳でもない。
緊張している訳でもない。
リラックスしている訳でもない。
地に足がついている訳でもない。
宙に浮いている訳でもない。
集中しているんだ。
どこに集中しているの?
空間でもなく、
自分でもなく、
別の世界?
別の空間に自分がいる。
別のゾーンに入っているんだ。
現実世界とは少しズレている空間にいるんだ。
現実世界に集中している訳ではないんだ。
あ、
そうだ。
自分の世界。
自分の精神世界。
自分だけの空間にいるんだ。
その自分が一番居やすい空間を作り、そしてそこから現実に干渉しているんだ。
それがゾーンであり集中なんだ。
自分だけの最高の世界なんだ。
異空間を作り、そこに入る。
それがゾーンなんだ。
今まで私は間違っていた。
現実に集中することが集中だと思っていた。
自分の空間を作り出すんだ。
そしてそこに全身全霊で入るんだ。
入り浸る。
入りきる。
飛び込む。
そして完全に自分の世界に溶け込むんだ。
空間を自分のものにする。
いや、
空間になるんだ。
それがゾーンに入ること。
ゾーンになるんだ。
空間を作り出し、溶け込む。
これがゾーンだ。
極限の集中だったんだ。
気付けて良かったよ。
ありがとう。