「趣味を仕事にする出来たらどんなに良いことだろうか」
そう考える人は結構多いのではないでしょうか。
ですが、趣味と仕事というのはそもそも目的が異なるものなので、なかなか趣味が仕事になるということはありません。
正確に言えば、
「趣味が仕事になった時点でそれは趣味ではなく仕事になってしまう」と言っても良いでしょう。
趣味を仕事にするなんて考え方が甘いと言われてしまうのはそういった理由があるからだと思います。
しかし、私はそうは思いません。
確かに趣味と仕事はそもそも目的が違うかもしれませんが、
「趣味は自分の為に行うもの」
「仕事は人の為に行うもの」
それぞれ目的、行う対象が違います。
だから仕事が趣味になることはないと言いましたが、私はこう思うのです。
「自分の為にもなって、人の為にもなることがあるとするのなら、それは趣味でもあり仕事でもあるのではないだろうか」と。
趣味が仕事であり、仕事が趣味であること。
それは現実的にあり得るものだと私は思います。
だからこそ、その理由をみんなに伝えたいと思います。
趣味は自分の為にするもののことを言う
趣味というのは基本的に自分の為にやるものです。
例えば、
マラソンを趣味にしようとしたとします。
「走っていること自体が楽しい」
これは自分が楽しいから走るということです。
「新記録を出したい」
これも新記録を出して達成感を味わいたいというように自分の為に走りたいと思っているものです。
趣味というのは全て同じです。
将棋や囲碁もプロがあるけれど、基本的にはほとんどの人が趣味でやっています。
それは将棋をすることで自分が楽しい気持ちになりたいからやるものだからです。
だからこそ趣味というのは全て自分の為にやるもののことを言うのです。
仕事は誰かの為にやるもののことを言う
趣味は自分の為にやるから趣味になると言うことを話しました。
逆に仕事と言うは、「誰かの為に行うもののこと」を言います。
例えば、
歌を歌うことを趣味にしている人はカラオケで歌を歌うのが好きでしょう。
しかし歌を趣味ではなく仕事にしている人は、
聞いてくれている人の為に歌っていて、そしてその歌が誰かが求めていればそれは仕事になると言うことです。
そのあなたの歌をお金を払ってでも聴きたいと思ってくれる人がいればそれは仕事になると言うことなのです。
仕事というのは自分ではない誰かが喜ぶこと、誰かが求めていることが出来ればどんなものも仕事になるということなのです。
誰かが求めていて、それに対して価値を見出してくれる人がいて、それに対してお金を払ってくれる人がいればそれは仕事になるということになる。
それこそが仕事の定義と言って良いでしょう。
会社員は会社に必要とされているから仕事として成り立つ
では会社員のような仕事はなぜ仕事として成り立つのかと言うと、
会社員というのはお客様に評価されていなくても会社員としては十分にやっていけます。
その理由は、
会社員にとってのお客様は会社そのものだからです。
自分の労働力を会社に対して売っているのです。
ですから会社員にとってのお客様(価値があると判断してくれる人)は会社なのです。
会社があなたの労働力を時間で買い取ってくれていると言うことなのです。
それが会社員がしっかりとお金をもらえる理由でもあるということなのです。
趣味から仕事に変わる瞬間とはどんな状態なのか。
自分が趣味として続けていたものが、いつしか仕事になっていたという人は少なくないでしょう。
趣味と仕事は両立出来ないはずなのに、なぜ趣味が仕事に変わるのでしょうか。
その理由は、
趣味でやっていたものが自然と人が求めるようになったら趣味が仕事に変わっていったと言うことです。
例えば、
趣味で作っていたフィギュアがとても高いクオリティで作れるようになり、それが誰かの目に止まってお金を払ってでも欲しいと思う人が増えれば、それは趣味が仕事になっていきます。
それが趣味が仕事になる瞬間なのです。
そうなるにはやはり継続することと、それなりのレベルのものを作る技術が必要になってくるでしょう。
しかしそれだけ人が価値のあるものだと判断出来るものであったり、唯一無二なるものを生み出すことが出来れば仕事になる可能性は出てきます。
それがアーティストになりたい人にとっては理想の形と言えるでしょう。
趣味で初めて、自分のためにやっていたことでも、そのレベルが桁外れに良いものであれば仕事になってしまうと言うことなのです。
趣味が仕事に変わるとそのものが好きではなくなるのは何故なのか。
よく、
「趣味が仕事になって目標が叶ったはずなのに何故かそのものが楽しくなくなった」という話を聞いたことがあるかもしれません。
そんな贅沢な悩みは悩みじゃないと言いたいところだがそれには理由があります。
最初にも言ったように、
趣味は自分の好きなようにやれば良いものです。
そもそも趣味の目的というのは、もともと自分が満足するためにやるものだからです。
しかし仕事に変わってしまうと話が変わってきます。
仕事は自分以外の他の誰かを喜ばせるためにやるものです。
人が求めるものを生み出さなければいけません。
そうなると自然と自分の好きなものを好きなように作れば良いという気持ちで行うことが出来なくなってくるのです。
その結果、
あんなに好きだった趣味が好きではなくなってしまうという現象が起きてしまうのです。
一度仕事変わってしまうと、
「今まで好きでやってたんだから今まで通り好きにやればいい」
そんな風に言われても出来なくなってしまうものなのです。
結果を出さなければいけないというプレッシャーであったり、もっと良いものを生み出さなければいけないという期待による重圧。
そんな風にしがらみが自然と生まれてきてしまうものです。
それでもそんなことを気にしないで自分のスタイルを貫き通せる人間はもちろんいます。
絶対に趣味を仕事にすることは出来ないかというとそんなことはないのです。
だからみんなにも諦めないで欲しいと思います。
確かに仕事になるとプレッシャーは増す。
しかしそれでも完全に楽しく無くなるわけではありません。
もともとそのものが好きだったはずです。
だから仕事は仕事。趣味は趣味と完全に分けずに、もし趣味を仕事にしたいという気持ちが少しでもあるのならそうなれるような行動と夢を持って欲しいと思います。
趣味が仕事に変わると嫌いになってしまう理由がもう一つある
それは、
趣味とは違うことやそれに付随した活動もやらなければいけなくなってしまうからです。
例えば、パワーストーンが好きでパワーストーンショップを開業したとします。
それは好きなことを仕事にするということになるでしょう。
しかし、どんなにパワーストーンが好きでも、別に商売がしたいかというとそんなことはないという人は多いでしょう。
商売には、お金の計算や集客、バイトを雇ったりテナントを借りたい、お客様クレーム対応というようなパワーストーンを作ること以外の仕事が盛りだくさんなのです。
そうなってくると、パワーストーンが好きだからパワーストーンショップを開くことが本当に好きなことを仕事にするということになるのかと言う疑問が湧いてくるでしょう。
だからこそ、趣味を仕事にするとそのもの自体が嫌いになってしまう原因なのです。
それでもやっぱり趣味を仕事にすることが出来ないと思わないでほしい
趣味は仕事になった時点で仕事になり、結局趣味ではいられなくなります。
だったら趣味は趣味のままでいいと思ってしまう人は多いのではないでしょうか。
しかし、仮に趣味が嫌いになったとしても仕事にしても良いと私は言いたいです。
何故なら、最初から嫌いだと思うことを仕事にして、そのままずっと嫌いだと思いながらその仕事に自分の人生を使うのは勿体無いと思うからです。
やっていくうちに楽しくなって、仕事が好きになっていったのならそれはそれで良いと思いますが、仕事は仕事だからつまらなくて当たり前だしキツくて当たり前。
生活のために嫌なことを我慢して頑張るのは当然のこと。
一見良いことのように思えるが、それは果たして正解なのでしょうか。
たとえ仕事は辛いものだったとしても、
せっかく自分の人生の大切な時間を費やすのだから、誰かの役に立ち誰かに喜んでもらえた方が良いのではないでしょうか。
そして心の底から「やってて良かった」と思えるようなことをやった方が良いのではないでしょうか。
確かにそれは難しいことを言っているのかもしれません。
しかし難しいからと言って最初から諦めるのは違います。
絶対に無理なことではないのだから、まずは目指してみるべきでしょう。
好きなことがあるというだけでとても素晴らしいことです。
「そんな好きなことを仕事にする」
それはとても幸せなことです。
そして、そんな経験は自分の人生をとても有意義で素晴らしいものに変えてくれるでしょう。
「趣味と仕事」
その両立出来ないようなことを両立出来た時こそ、本当の達成感を味わうことが出来るのではないでしょうか。
あとがき
趣味があるのなら絶対に仕事にした方が良いと思っているわけではありません。
だけど、プロを目指して頑張りたいと思うのなら無理だと思わずに目指していって良いと思うのです。
確かに難しいし結果的に出来ないかもしれません。
しかし、それでもやりたいことをやりたいと思う気持ちに嘘はありません。
だったらやるべきです。
生活の基盤を壊してまで目指すのはとても辛い道になってしまうのでお勧めは出来ませんが、しっかりと今までの生活を崩さずに、自分のやりたいことをやっていく。
そうやって少しづつでも趣味を仕事へと変えていく行動をしていくことは、自分自身の満足にもつながりますし、何よりも楽しくてワクワクする人生を送ることが出来るはずです。
この記事が少しでも誰かの役に立てることを強く願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。